新世界へ掲載中。
涼宮ハルヒシリーズ外伝、第二弾。
ある雨の日、「俺」は一人の男に出会う。
そして「俺」はその男と約束をした。
ハルヒたちSOS団は「キョン」の行動に不信感を抱く。
男の真の目的とは一体――?
新世界へ掲載中。
涼宮ハルヒシリーズ外伝、第二弾。
ある雨の日、「俺」は一人の男に出会う。
そして「俺」はその男と約束をした。
ハルヒたちSOS団は「キョン」の行動に不信感を抱く。
男の真の目的とは一体――?
皆さんは、長門有希の100冊の中に紹介されていた、「魍魎の箱」という小説を知っているだろうか。
作者は京極夏彦、ジャンルはミステリーだ。
私はこの本を読んで、とても大きく心を動かされた。
それで今日は、この本の感想を述べたいと思う。
まず初めに、「魍魎の箱」はとても分厚い。
それは、この本だけでなく、この作者の本が大体そうだ。
本屋に行くと、講談社文庫のコーナーに並べてあるが、他と比べてかなり浮いている。
それが、私の第一印象だ。
初めは手に取るのも躊躇われる。が、それを感じるのは初めだけだ。
いつのまにかページ進み、いつのまにか読み終わってしまう。
読み応えはたっぷりだが、それは読み終わったときの感想。
読んでいるときはそんなこと感じさせられない。
まるで、取り憑かれたように読んでしまう。
そう、取り憑かれたように。
この本には、妖怪が出てくる。
妖怪が、読む人の目をくらます。
もちろん、妖怪が出てくるといっても、それが殺人をするわけじゃあない。
妖怪なんて存在しないし、人を殺すのは人だ。
でも、妖怪はいる。
少なくとも私の目にはそう見えた。
妖怪が、事件をくらます。
この本には、タイトル通り、箱が大きく関係している。
箱に詰められた少女。箱を祀る霊能力者。巨大な箱型の建物。
探偵の榎木津、文士の関口、刑事の木場たちは、それぞれ別の方向から、色々な事件にからんでくる。
バラバラ死体事件や、少女誘拐事件など、端から見れば、まったく関係ないよに思える。
だがそれらは、気味が悪いくらいに一致する。
数多くの、共通点。
事件はどれも箱に関係している。
彼らは事件の真相を知ろうと、様々な調査をする。
だが、調べれば調べるほど謎は深まっていく。
彼らは、魍魎に憑かれていたのだ。
魍魎という、よく分からないものに。
そして事件を解決するのは、陰陽師の京極堂である。
事件を客観的に見ていた彼は、唯一真相を知っていた。
人々は、彼の元へ集まった。
そして、謎は解き明かされていく。
京極堂の「この世には不思議なことなど何もないのだよ」という決め台詞、そのままに。
この本は日本推理作家協会賞をとっている。
私は、ミステリーが好きな人に、是非お勧めする。
「魍魎の箱」は京極夏彦の「妖怪シリーズ」第二作目だが、説明があるので一作目を読んでいなくても話は分かる。
続きからじゃあ嫌だという人(私もその一人)は、一作目の「姑獲鳥の夏」を読んでいただきたい。
これもまた、映画にもなっている名作だ。